主に洗顔や、手洗い、歯磨きなどに使う洗面器付の化粧台です。
最近は、洗面ボウルが大きめに作られ、ハンドシャワーを使って洗髪などができる、衣類の手洗い、お花の水切り、水上げなどに使える多目的化粧台に移り変わっています。
座っても使い易い工夫をした洗面化粧台なら、車椅子を利用するようになってからはもちろん、若い人でも腰掛けて利用できれば、お化粧の時などに重宝します。
ベースとなる床置きのキャビネットをベースキャビネットといいます。
洗面器・水栓金具・収納がついているものと、収納のみのものがあります。
キッチンと同じくメーカー側ではキャビネットは引き出しタイプが増えてきていますが、実際は開き扉の方が使いやすいようで開き戸を注文される方が多いです。
また鏡の部分のキャビネットをミラーキャビネットといい、収納扉の表に鏡が貼ってあって、三面鏡となるもの、丈夫に照明のついているものなどがあります。
全体の高さは180cm~200cmが一般的です。
床から洗面ボウルまでの高さは普通75cmと80cmがありますが、現場加工で高さを多少あわせることも可能です。
間口は洗面器一体型では50cmからあり、一般的には60cm、75cmが主流です。
カウンタータイプは75cmからあり、中には210cmのものもあります。
メーカーによってはオーダーでサイズを決めることができ、そのうえキャビネットをシステムキッチンのように自由に組み込むこともできます。
洗面ボウルの素材は陶器や樹脂、人造大理石、アクリル系人造大理石などがあります。
一般的なのはいずれも耐久性に優れた陶器と樹脂で陶器は以前から使われていて、美しいつやを持ち、変色に強く、表面には汚れのつきにくい加工が施されています。
ただ、ガラス瓶を落としたりすると割れが生じる欠点があるので注意してください。
樹脂は成形しやすく、精度が高いのが特徴。これを生かして洗面ボウルの後部を立ち上げた一体成形のボウルもあります。
アクリル系人造大理石も同じ性質があり、立ち上げた部分に水栓金具などを取り付けたものは掃除のしやすさが受けています。
洗面室は浴室と連続して設けられることが多く、お風呂上りに湯気で鏡が曇ってしまうので曇り止め機能付鏡がオプションまたは標準装備であります。
鏡の裏にヒーターを組み込んだものもありましたが、部分的でいまひとつでした。
最近では鏡の表面に吸水性・親水性のある膜をコーティングすることで曇り止め効果を出した鏡があり、電気代がかからないうえ、全体がクリアになって使い勝手も向上しています。
洗面台の台輪部に組み込むことで足元から暖めてくれる足元温風器、手元で洗面ボウルの高さを変更できる機能などいろいろあります。
最近、外食先でお手洗いに行くと大きな鏡にセンサーによる自動水栓、そしてエアータオルは当たり前になりつつあります。
さらにちょっとおしゃれな料理屋さんだと、カウンターにボウルを据え付けたデザイン重視の商品を取り付けているのを良く見かけます。
今までは使えたらいいという考え方だったでしょうが、今はサニタリールームこそがそれぞれの店を表しているといってもいいでしょう。